『違国日記』最新刊を読んだ。「基本的人権」に関するくだりにモヤモヤした。以前『違国日記』の作中で医大入試の女性受験者差別の問題が取り上げられた時もモヤモヤした。
似たモヤモヤを抱いたものに、『作りたい女と食べたい女』で野本さんがyakoさんと映画見る回があって、総じて何となく「説教くさい」「安直だな」と思った、ような気がする。それを安直と言うのはどうだろう、と自分でも思うけれど……。

多分、「基本的人権」「多様性」など既に社会に存在する様式を提示して、これを(この物語に/このキャラクターに)適用すれば全てがより良くなります!って言っている感じがする。というのが理由の一つ。
もう一つは、「基本的人権」や「性自認や性的指向の多様性」を具体的に実感させるのではなくて、「基本的人権ってすごいよね」「性差別なくしたいよね」「SOGI大事だよね」みたいな感じでお題目を手渡しをされている感覚があるから……じゃないかな。それが「安直」という言葉になっている気がする(もう少し言うなら、「私にそのお題目を言わないでよ、あんたが言いたいことは分かってんだよとっくに」と思う。だから「説教くさい」と感じる)。

どちらも社会的にあるべき描き方であり、社会に存在した方が良い作品なのは間違いないけれど、ウーン。

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これはつまりnot for me というやつなのだろうか。え、うーん。

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