ジャルジャルアイランドは好きでよく観る。「役者の夢を諦めたくない奴」というZOOMネタがありとてもいい。バイトをしながら役者の夢を追いかけ劇団の雑務をこなすAと、会社員として安定した暮らしを送るかつての同級生Bのリモート会食コントだ。全編で展開されるBのロジカルな詰めは鋭利で、Aの俳優活動は定量化され現実直視の辛い時間が続く。そこから、実はBが仕事の空き時間で趣味の絵を描き、SNSのフォロワーはなんと12万人、学生時代の画家という夢を働きながら叶えている事実が明かされ、Aも就職して土日限定の俳優となり活動の場も劇場からSNSに移してみては?と提案される。このコントではその後のAの行動までは描かれないが、とても重要な話をしている。私は就職して随分経ってから音楽を始めたので(家庭の事情で生活が安定している訳では全くないが)、Bの言う事はわかる。会社員が素晴らしいと言う意味ではなく、やりたい事を続ける為の方法を限定し過ぎるべきではないという意味に於いてわかる。そしていつかインタビューなどを受けた時「会社員しながらヒーローやってる人なんて海外にはいっぱいいますよ(笑)」と言うのが私の夢である。