『タイムカット』Netflix視聴。
ネタバレなし。
・白人父とアフリカ系アメリカ人母をもつ非白人ヒロイン。
ヒロインが白人でないことに別に意味はない。
・主要キャラに同性愛者はいる。それはストーリー展開で意味がある
・いじめられっ子のオタクの弱い白人男性も主要キャラ。
シリアルキラーに殺された姉のかわりに生み出され、両親の過剰な干渉を受けるヒロインは偶然遭遇したタイムマシンによって姉が殺される直前に戻ってくる。
姉が生き延びるルートには自分は存在しない、それでも彼女を助けるかという葛藤。
全体的にコンパクトに仕上がった佳作品、最悪の世界をこのまま見逃すか、それとも自分のいないよい世界を作るかの選択。
私の大好きなタニス・リーの『冬物語』でもあったけれどタイムトラベルものでは定番の究極の選択。
結末はハッピーエンドだが主人公がそれを選択したのが新しい。また、単純な恋愛エンドにせず友情エンドにしたところもちょっと斬新だと思う。
『タイムカット』ネタバレ感想
犯人は最初から姉の幼馴染のおとなしい青年だろう、理由は冒頭で渡したラブレターをつっか返されたからと予測していたが、途中で主人公と一緒に殺人犯に追いかけられるという彼に鉄壁のアリバイができてしまう。主人公が作ったタイムマシンは過去に作られたと思い込んでいたから。これは騙された。
主人公が選ぶよりよい社会、姉はカミングアウトし恋人の女性と結婚、友人になったいじめられっこのオタク青年はふられたことを20年近く恨み続けてタイムマシンを作ることなく親友ができる。
姉は勇気が出せず、弟のように思っていた彼のいじめを見過ごし、恋人と一緒の人生を諦め彼女を喪ったが妹と出会ったこと未来を知り勇気を出す。青年は孤独に陥ることなくふられたことも前向きに受け止める。
妹は姉の身代わりとしか見ていない両親と決別し過去の世界で自分として生きることを選ぶ。
後味のいい過去変更ものでした