「既得権益」とされるものへの憎悪、歴史的には「部落解放同盟」とか「在日特権」あたりからはじまって、そのたびごとに恣意的に敵を替えつつ現在にいたる感じか。アテンションつーか火をつけて回るビジネスが成立してしまったので、それ専門のガベッジ野郎が次から次へと出てくる。
こうした〈叩かれてきたもの〉の歴史的変遷をたどったのが、能川元一さんとの共著『憎悪の広告』なんですよね。ターゲットとされたものへの攻撃の執拗さと定着度合い、その反面にあるターゲットの移ろいやすさも含めて、クソい右派論壇誌の広告から可視化していくという企画でした。
https://www.amazon.co.jp/s?k=憎悪の広告&__mk_ja_JP=カタカナ&crid=3BO9GLYJTK5KG&sprefix=憎悪の広告,aps,156&linkCode=sl2&tag=dfgrwe-22&linkId=bab3c15c32076ae6dbc1af8fd9c6ca49&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl
憎悪の対象の歴史的変遷を見ていくことで、憎悪を扇動/先導する意識産業の装置もまた見えてくる。
本書はあくまでも紙媒体を軸にしているものなので、WEB上の動画プラットフォームやSNSによる仕掛けは、また別の研究が必要だと思いますが、「物語」の原型はだいたいここに出ている。
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