「自認」という概念について検討するときに参考になるのがレイチェル・ドレザルという人が起こした事件です。
この人はアメリカで黒人として黒人の人たちの権利保護に関わる仕事もしていたのですが、実は「黒人自認の白人」だったことが判明し大きな問題になりました。
白人から抑圧されてきた黒人の人たちの歴史や経験を踏みにじる行為だという批判や、そうした歴史の中で作り上げてきた黒人の人たちの文化の簒奪だという批判もあったかと思います。
かつてジョン・レノンは女性の人たちが「世界の奴隷のそのまた奴隷」の立場に置かれていると指摘し男性たちにアクションを求めました。
では女性の人たちを「世界の奴隷のそのまた奴隷」の立場に置いてきたのは一体誰なのでしょうか?
その女性の人たちの歴史や経験を踏みにじる行為があるとすれば、それは一体どのような行為だと思いますか?