とまらない黛のはなし
黛にとっては特別でもなんでもないことだったのだけど、結果的に黛千尋は赤司征十郎という個人を、ただ肯定する役割を担うんだよな。主将の赤司、優等生の赤司、天才の赤司、親の期待を叶える赤司…………赤司のイイところは、こうしたいろんな眩しい姿を赤司本人が目指そうとしているところ。もともと向上心の鬼であることは間違いなくて、その性格に家庭環境や能力(あと美貌)が全力でバックアップしてしまったがゆえに誰にも止められなくなっていた。それが10代も後半になって危うくなっていく。そんなときに、ただの個人を受け入れることができてしまった黛千尋ア~~~~~~~~~