「他人のを知ろうとしてはいけない」理由を理解するにはセクトラルモデルの意義を理解しなければならない。
セクトラルモデル自体の説明はたくさんある(例: https://note.com/mickmack/n/n903705b82eff )ので割愛するが、要はユーザーの扱う「共通ID」を直接機関が扱わないようにすることで、機関が知りうる範囲を限定することがキモだ。フラットモデルの反省を元に、機関の力を弱めたモデルとも言える。
ところが、「全国民に配布された共通ID」という代物自体の強力性はフラットモデルと変わらないことに注意しなくてはいけない。たとえ公的な機関がセクトラルモデルを採用しても、第三者機関が多数のIDを収集(名寄せ)すれば、そこにフラットモデルが構築されることになる。セクトラルモデルは、他者によるフラットモデルの抑制することができない。
したがって、「他人のマイナンバーを収集する行為」が禁止されることになる。