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「それはまったく、死者のたましいと対話を繰り返す二年間だったと言える。田邊元はしばしば、生者の思想は彼が死んで後、別の生者のたましいにおいて復活をとげるときに、はじめて真実の生命を得るのである、と書いている。この仕事が続けられていた間、彼の思想が私の生命を媒体として、何度もなまなましく立ち上がり、歩きだすのを、私は体験した。」(中沢新一『フィロソフィア・ヤポニカ』集英社2001年,プロローグ)
20世紀はオルテガが言う「死者の助け」を完全に見失ってしまった時代だったのだろう。そんな僕たちは死者達の声にもう一度耳を傾けようとしているのだろうか。

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