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より身近なところでは仏教の歴史的展開のなかにもそれは見て取れる。初期仏教は釈迦の悟りが示すように人間の主体的能動的な能力の肯定、自力救済の思想だったが、やがて一世紀前後に成立した大乗仏教では、自力での救済を否定する他力の思想が前面化する。

近代的自我というのは当然のことながら人間の主体的な能力を信じる、いわば自力の世界である。その信念が行き詰まったときこれまた当然のように他力の思想が出てくる。日本の近代において親鸞の「絶対他力」の思想がたびたび呼び出されるのには理由ある

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