「日本の大学は遊び」「本気で勉強できるのは海外の大学」みたいなやつ、定期的に出てくるけど、色んな意味でもやもやする。
まず、どんな大学にいても学ぼうとすれば学べることはあるし、私は偏差値はさほど高くない大学に通っていたけど、すごく勉強してたし、自分の大学で足りないことはよその大学にもぐったり、読書会に参加したりして補った。一般的に「楽勝」と思われているような大学にも、けっこう豪華な教師陣がいることもあるし。図書館にしても、「図書館の紹介状」にしても、学生であれば、学びへのアクセスの機会・方法はたくさんある。
日本の大学が「遊び」の場になっているとするなら、「偏差値」や「就職率」にしか関心がない日本社会の問題が大学に反映されているだけのことだと思う。
就職が決まっている学生には無理やりでも単位を出させたりする大学もどうかと思うけど、でも、それも、日本の大学が「学生(の親)という出資者」に対して弱い立場だからってのはある。国が教育に予算をきちんとつけないから、なんとか「お客様満足度」をあげようとした結果、学問が後景に押しのけられて、就職率や「面倒見の良さ」という面が強調され、結果的に、学問が衰退していっている。
要するに、日本の大学はダメだ、ではなくて、日本がダメなんだよ…。
あと、今40代以上のひとは、自分たちが学生だった頃と今の学生生活は全然違うということを意識しておかないと、まったく見当違いなこと言っちゃう可能性が高いから要注意な。