B'zはダサいかダサくないかみたいな話がTwitterで盛り上がってるらしいが、今はあんまり信じられないけど、俺が学生時代は音楽評論家の評価やサブカル視点の評価というのが結構力を持っていて、デビュー当時のB'zは、評論家筋からはダサい扱いでしたよ。しかも長戸大幸率いるビーイングレコード所属ということがあったから、サブカル的な視点からも批判されてたしね。

あの頃、渋谷陽一辺りの言説が結構力持ってたんだよ。ツェッペリンは良いけど、他のベビーメタルやハード・ロックはダサいとか、薄っぺらいとかゴミ扱いでね。産業ロックという侮蔑的な言い方でヒットチャートに入ってくるようなハード・ロックやAOR系のミュージシャン、ボロクソだったもんな。売れてる音楽=ダサい、みたいなものは80年代欧米でも根強かったもんね

で、リスナーとしてはここで分岐点が来るわけよ。そうした言説に乗っかって聴く音楽かえたり公言しなくなるか、自分の好きな音楽変えずにいくか。俺がマサ伊藤が今でも好きなのは、あの当時から、そういうバンドのこと好きででいいじゃん、俺も好きだと言ってたからよ。B'zのこともビーイングのやり方には距離取ってたけど、バンドとしては当時からずっと評価してた。つまりはね、やはりロッキン・オンよりバーンなんですよ、やっぱりねw

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ピーター・バラカンみたいに個人的な好き嫌いで言ってくれたら良いのよ。俺はヘビメタは嫌いだって。好き嫌いの話なんだから仕方ない。それを音楽的評価と結びつけて話したり、誰かを持ち上げるための材料扱いするから嫌になるのさ。

80年代後半にに始まったマサ伊藤のピュアロックというハード・ロック紹介番組と共にピーター・バラカンの音楽紹介番組も大好きで、チック・コリアもメセニーも、ライ・クーダーやらトム・ウェイツみたいなチャートにはなかなか入ってこない欧米のミュージシャンだけでなく、アフリカのミュージシャン辺りまで幅広く知ることできたのはバラカンのおかげでもある。公の墓で誰か持ち上げるために誰か落とすこと、しなかったからね、バラカンは。

今にしておもうとバブル期というのが音楽好きにとって良かったんだね。様々な場面で音楽との接触面が多かっ。皮肉なもんで、インターネット当たり前の多メディア時代の今よりも、あの頃のほうがメジャーなシーンでは接触面がバラエティに富んでた。「案内人」が今より豊富だったんだね、きっと。マイルス・デイヴィスのライブが普通に地上波メディアに流れていた時代だもの。今の時代、変な権威付けの復活は御免被りたいが、接触面の多様性は引き継ぎたいなとは思うねえ

バラカンのポッパーズMTVで一番印象に残ってるのは「バンドとしては好きではないんだけど、映像が素晴らしいから観てほしい」とスミスの「Queen is Dead」を取り上げてたこと。あのPV、監督デレク・ジャーマンなのよね。今にして思うと、ジャーマンのことを初めて知ったのもバラカン経由だったなあと。あの人、Queenからドクター・ジョンにジョン・クーガー・メレンキャンプまで本当に幅広く紹介してくれたからね。感謝してますよ、今でも。

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