#読書 タグで出会えた作品。
・常に不安な気持ちにさらされながら、でも強烈な個性の二人にしがみついて、死体の海をバイクでぶっ飛ばしていくようなクールな体験だった。(!)
・沢山人は死ぬし、二人は沢山の事件を解決するけど、ミステリではないのでその解決には全く力点が置かれておらず、日常として処理されていく。
・世の中はどんどん変化(悪化?)してしまうけど、そしてピエタとトランジも年を重ねて外見や身体的能力は変化していくけど、二人のスタンスや関係性は変化しない。
・途中トランジがいなくなり、ピエタがいわゆる普通の生活を手に入れるところも良い。ホームズが滝壺に落ちて姿を消した時、ワトソンはホームズのいない日常を手に入れられるのか、だね。
・「仲良い友人がいる女子高生」はこの世で無敵の存在だと個人的に思っているんだけど、ピエタとトランジに関してはそれが一生続く感じ。結局、今の状況を楽しめること、そして一緒に楽しめる存在がいることが最強なんだ。
・なんとなく、子どもの頃ドキドキしながらSFを読んでいた時を思い出した。
藤野可織『ピエタとトランジ』(講談社文庫)読了。以下雑感。
@erin そういう関係って大人になると希薄になるっていう思い込みをせせら笑うかのような強烈なバディでした!
表現はちょっと悩んだところでもありますが…
エリンさん、私に素晴らしい時間をくださりありがとうございました!