『群像』12月号、小川公代さんの連載「翔ぶ女たち」の最終回「ザ・グレート・ウォー 女たちの語りに耳をすます」は、シルヴィア・プラスの詩「ダディ」の謎を端緒に数々の作品から戦争や国家の父権性について語られています。その中で、〝「個性」が消滅させられそうな状況から、人間はどう立ち直るのか。〟として、『オクトローグ』(文庫版『金星の蟲』)収録の「堕天の塔」を、飛浩隆さんの『グラン・ヴァカンス』と共に取り上げていただいています。
他にはテイラー・スウィフト「グレート・ウォー」、宮崎駿『君たちはどう生きるか』他、野上弥生子『迷路』、シルヴィア・プラス『メアリ・ヴェントゥーラと第九王国』等々――
『メアリ・ヴェントゥーラと第九王国』は妙に琴線に触れる好きな作品だったので、その流れで「堕天の塔」につながったのは、嬉しい驚きでした。