『キンドレッド グラフィック・ノベル版』(小澤英実翻訳 フィルムアート社)をお送りいただきました。いまもなお重要性を増すオクテイヴィア・E・バトラーの傑作小説を、ダミアン・ダフィー翻案、ジョン・ジェニングズ画にてビジュアル化。ぱっと開いて目に入った絵が、すぐどの場面なのかわかる…。
奴隷制時代のアメリカ南部へタイムスリップを繰り返すようになった黒人女性デイナの物語ですが、現代がセピア調で、過去が鮮やかな配色になっているのも新鮮。バトラーとの交流について触れたンネディ・オコラフォーの序文もすばらしいです。
原作の『キンドレッド』文庫版は復刊されています。『血を分けた子ども』もすごい短編集なのでぜひ。どちらも河出書房新社です。