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『動物が幸せを感じるとき 新しい動物行動学でわかるアニマル・マインド(テンプル・グランディン)』
p201-203 "学習性無気力ーこれを理解するには、脳の問題に立ちかえる必要がある。電気ショックから逃れるのも、逃れないのも、どちらも行動だ。どんな行動も情動によって駆り立てられる......ショックを止めることができた犬は、おそらく、ショックの「恐怖」と、ショックから逃れる方法を見つける「探索」の両方をかんhじていた。ショックをコントロールできなかった犬が感じていたのは、「恐怖」だけだろう。……「探索」システムが過剰に抑制され、抑うつ状態に陥ったのだと考えられる"

p203-206 "人間と仲間になるー博士はオウムに人間の群れを与えた……高校生だ。高校生たちは……大きな群れの代わりになった。……これを三カ月ほど続けると、オウムの羽根抜きは半分に減った……温室のおかげで「恐怖」が減った。歯に覆われた木の枝にとまって身を隠すことができたので……本能的な恐怖が刺激されなくなったからだ。また、生徒がオウムにとって群れになったので、「パニック」システムも刺激されなくなった。"

p239-241 "正の強化の利点ー人間はこの二種類の管理のもとで、それぞれ異なった感じ方をすると、論文の執筆者らは言う。罰によって管理されているときには、まさに管理されているように感じる。「罰を避けるための行動は、『しなければならない』ことだと解釈されるため、被験者は行動の自由が侵害されたと報告する」。一方、正の強化による管理はその反対で、管理されているように感じない。それはおそらく、強化されている行動を、「しなくてもいい」からだ。「行動は、自らの決定の結果として報告される可能性が高い。喜ばしい結果をもたらす行動は、自分が『やりたかった』とか、自分で『選んだ』と説明されることが多い」と著者は述べている。"

※引用
『動物が幸せを感じるとき 新しい動物行動学でわかるアニマル・マインド』 2011/12/21
テンプル・グランディン (著), キャサリン・ジョンソン (著), 中尾 ゆかり (翻訳)・NHK出版

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