これ気になって検索したら中国の原発の中でも一基だけでも年間排水量に含まれるトリチウムの総量が福島第一原発汚染水のそれより多いというものだった。
ただやはり違和感がある。
日経の論調はトリチウムの国際監視へとすり替えているので。
福島第一原発そのものを国際機関が抜き打ち監視できるようにするのではなく、東アジア全体でのトリチウム排出監視にしたらどうかとの皮肉にしている。
世界史に残るレベルでの大事故を起こした福島第一原発。
その特殊性を鑑みれば事故対応や組織運営などに対し国際機関での抜き打ち監視が可能となる体制を構築すべしを皮肉としてもまず出るもんなんじゃなかろうか。
透けて見えるのはアジア圏っていうか、中国への蔑視なんだよな。
「日本側はこんなにやってんだから受け入れろ!そうじゃないのはおかしい!」ってな感じの。
第三者としてIAEAを持ち出しても先日のクーリエに掲載されたニューヨーク・タイムズの記事「核の被害と植民地主義の表裏一体の関係「すべてが安全だ」と言い続けたフランスを信じるしかなかった」
でもあるように、
>2006年の報告書の正当性を訴える人たちは当初、国際原子力機関(IAEA)がその調査結果を検証したと主張した。だが、ポリネシアの議員や活動家たちは、IAEAが検証したのは報告書の方法論のみで、データの数値の正しさは検証していないことを発見した。
正当性の担保として機能し得ない。
福島第一原発事故への対応について自分が前から考えているのは「日本の国力はこれから下がり続けるのに事故対応は難しくなり、それを何百年もやらなきゃならない。だったら周辺諸国から金と人材と資源とを融通してもらえる地球規模の協力体制や監視体制を構築すべきだ」である。