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気候変動の深刻な影響を受ける子どもたち ユニセフ事務局次長に聞く
asahi.com/withplanet/article/1

“大規模な洪水が起こると、子どもたちは泳げないので、大人を頼らざるを得ません。水害で最初の犠牲になるのは子どもです。

洪水が起こると、病原菌や寄生虫によって引き起こされる疾患が急激に増えます。マラリアやデング熱、コレラ、下痢などです。

洪水はアジアで多く起きています。一方、アフリカは干ばつに苦しんでいます。雨があまり降らず、雨期も短くなっています。雨が少ないということは、作物がとれなくなるということです。

5歳未満の子どもたちが十分な栄養を得られなければ、発育阻害(Stunting)と呼ばれる状態になります。慢性的な栄養不足が身体的、精神的発達を阻害し、子どもは脳の認知能力を十分に発達させることができなくなります。

私が数年住んでいたエチオピアでは、干ばつが頻繁に起こって、子どもの約4割が発育阻害の状態です。

気候変動は、世界の天候を変えているだけではなく、子どもたちの人生、子どもたちの肺、子どもたちの脳機能などを変えてしまうのです。子どもたちから尊厳ある生活も奪ってしまいます。”

子どもたちを政治的主体として捉え、気候変動対策の議論に参加させる。大事。

気候変動によって児童婚や女性器切除(FGM)まで増えてるとは思わなかった。

“子どもは、大人とは違う独特な脆弱性をもっています。子どもは大人を単に小さくした存在ではありません。生理学的にも行動学的にも大人とは異なる存在です。そのような脆弱性をもった子どもたちがいま、これまでにないほどの危機に瀕(ひん)しています。

一方で、子どもたちは私たちが思っている以上に、柔軟で、レジリエンス(しなやかな強さ)があります。先日訪れたカンボジアの農村で12歳の子どもたちが村の環境をよくするために、ポリ袋を拾い、どうすればプラスチック汚染を減らすことができるか、ゴミの捨て方やプラスチック製品の持ち込みについて考える活動をしていました。72歳の長老が「自分はゴミを拾ったこともないし、環境のことを考えたこともなかった」と泣いて自身を恥じていました。

若者はただの犠牲者ではなく、問題解決の一部になり得ます。多くの子どもや若者たちは気候変動問題に意見をもっていますし、関心も持っています。温室効果ガスの排出削減目標などは、彼らの将来に影響を与える決定ですから、その内容を決める際には子どもたちは参加する権利があります。”

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