『非合理主義』
数々の非科学的な立場で「ネットで有名」になったジョーダン・ピーターソンも、この映画の中でインタビューに答えている。
正直言って、私にとってピーターソンは、ただただ疲れるだけだ。彼はまず、ジェンダーを肯定するセラピストなど存在しない、なぜならセラピストはあなたを肯定するのではなく、何かが間違っているときにあなたを助けるのだから、と述べることから始める。そして、ジェンダーを「性格や気質の多様性にすぎない」と定義し、その意味はともかくとして、その後にこう問いかける。「男性的な女の子がいる。女性的な男の子がいる。それでどうするんだ? 切り刻むのか?」
ジョーダン・ピーターソンにとって、ジェンダー肯定医療は、医者が患者に「ヘイ、お前は何にでもなれる病気なんだよ」と言うようなものである。正直なところ、ピーターソンの言葉のサラダが何を意味するのか、彼が明らかにジェンダーを肯定する医療を好まないということ以外、私たちには理解することが不可能である。実際、ピーターソンはトランスであることを「悪魔の儀式的虐待」になぞらえ、トランスジェンダー俳優のエリオット・ペイジに向けたトランスフォビックなツイートでTwitterからアカウントを停止された。その後、彼は問題のツイートを削除するよりも「死んだ方がましだ」と宣言した。
同じ動画の中で、ピーターソンは「覚醒した(Wokeの)モラリストたちよ。誰が誰をキャンセルするか見てみよう」という宣言をしたが、これは敗れたコミックやビデオゲームの悪役などを参照する、数々の愉快なミームを触発したのである。