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パレストリーナのAngelus Domini descendit de coeloを聴いた。

どうも妙に平坦だな平板だなという印象をパレストリーナの音楽については抱きがちだったのだが、それはもしかしたら3度の進行が多そうな事と関係しているのかもしれない等と思った。

あと、同音連打というか同音進行というか同じ音高を保ったまま歌詞だけが変わっていく場合も割と多いような気がする。

他にこの曲について気付いた事としては、3度重複された旋律や反行形による旋律が出てきている事。

3度重複は勿論10度の転回対位法の利用とも解釈可能だろうけれど、どうもそれを使い切ろうという様子がなさそうに思われる。

例えばバッハにおいて意識的なそれの利用はその技術の他の変化形をも提示する事によっていわば誇示しているかのように、自分には感じられる。

だがパレストリーナはその利用の可能性をそこでは充分•十全には展開•開発していないように思われる。

また詳細は述べないが、反行形の利用に関しても同様ではないかと思った。

これらを通して感じたのは、ある技術が使われている事を聞き手や楽譜の読者に理解させたいなら表現•書き方を工夫する必要があるのではという事だった。

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