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インド映画『裁き』(2017)鑑賞
https://www.youtube.com/watch?si=MSjiqAb2IgapG-aY&v=lnW6WRVjmhI&feature=youtu.be
小規模公開で見逃していた作品。とんでもない大傑作だった。
自殺を推奨する曲を歌ったとして自殺ほう助の罪に問われた老年の歌手。静かでドキュメンタリックな映像が映し出す笑っちゃうほど理不尽な現実。
インドの不条理な司法システムを徹底的に見つめながら、それを支える人々の生活者としての顔も映し出す本作は、4つの言語とミステリー、コメディー、法廷劇というジャンルを自在に行き来しながらホラーより怖い下級裁判所の現実をあぶり出していく。
https://www.youtube.com/watch?si=4UQvpqdvJe2LkPpg&v=L0QfvGWeeVQ&feature=youtu.be
曲シーンあった。
作中で詳しく説明されないけど、おそらくはダリト（カースト外にある不可触民）の殺害に抗議する集会で披露する曲。
『裁き』で逮捕されるおじいちゃん、日本だと歌手と訳されてるけど英語wikiによればprotest singeとなっていて、冒頭で披露される曲も社会的なメッセージを直接盛り込んだ力強い民謡。おそらく演じているのは実際に歌手の人だろう。
インドでは古くからこうしたプロテストソングが社会運動の最も効果的な手段の一つと考えられてきたそうだ。「なぜインド映画は歌って踊るのか？」について外国人は強い関心を持つわけだが、映画以前にインド社会全体における音楽の重要性が非常に強いからではないか、という思いがより強くなった。