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『フュリオサ』はMMFRにV8!V8!ウェーイ!するファンダムに手厳しいのが良かった 

フュリオサにも沢山の個性的なバイクや車が登場し、デザインのカッコ良さ、バカバカしさ、とんでもなさは観客を魅了する。ホモソーシャルな"男の楽しみ"としてバイクマニア的に楽しむことは可能ではあるが、本作に登場する車やバイクのデザインは虚栄心の象徴であるものが多く、ウォータンクやマネキンバイクはその最たるものだ。
一方で壊れたバイクをパーツ交換で機能させるなど"道具"としてのバイク、"生活用品"としてのバイク描写はMMFRに比べて格段に多い。
そして何より、監督は最初の方でバイク好きのホモソーシャルな繫がりに釘を刺している。ディメンタスの登場場面で彼は手下からバイクの性能について説明を受けている。いかにもバイカーのホモソーシャルを連想させるその様子を、イキリ大将であるヴィランの登場シーンに使っているのだ。皮肉の利いた描写で笑ってしまった。
そして先ほども書いた、フュリオサが「イモータンジョーを讃えよ」という言葉を拒否する場面。そう。あれは面白がって唱えるような言葉じゃないのだ。監督がこういう視座を持っており、しかも作中できちんと表明しているのがとても嬉しかった。

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