フォロー

スパイダーグウェンとカミングアウト 

グウェン自身がクィアなキャラクターなのかは分からないけど、バリバリにトランスカラーなグウェンの世界を見れば、少なくとも彼女の苦悩がトランス(をはじめとする性的マイノリティ)の苦悩に重ね合わされているのは間違いない。
その苦悩ってなにかといえば、愛する家族すら自分をモンスターだと思っていることだろう。
グウェンの父・ジョージはマッチョ体型な白人警官でありながら、子どもに高圧的な態度をとらない非常に優しく紳士的な父親だ。そして間違いなく、この世の何よりも娘を愛している。娘のどんな側面も受け止める覚悟がある(と思っている)。そのことはグウェンもよくよく分かっている。
でも一方で、ジョージはスパイダーウーマンを殺人者だと信じて疑わない。だからグウェンは、父の愛をわかりつつも本当のことを打ち明けられないでいる。
これは性的マイノリティ当事者にも起こりがちなことだ。家族は悪い人じゃないし、自分のことも大切にしてくれている。でもテレビの「ホモネタ」に笑い、性的マイノリティを「特殊な人たち」だと思い、同じ家で暮らしてるなんて想像したこともない。グウェンの葛藤は、性的マイノリティ当事者のそういう経験にとても似ている。

ログインして会話に参加
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。