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荒木あかね『ちぎれた鎖と光の切れ端』(講談社)を読みました。
前半は孤島の連続殺人事件ものミステリです。友人グループと島の別荘に訪れた視点人物が、この機会に彼らをみな毒殺しようと計画しているとわかる衝撃的な幕開け。しかし手を下す前に、別の何者かが連続殺人を始めてしまい……。
犯人当てよりは動機が肝心なタイプです。かなりボリュームがありますが、一気に読めました。
私は勝手で有害な愛情と、その呪いから被害者や加害者が解き放たれる物語だと思いましたが、どうでしょう?
※そこそこ凄惨な描写があるのでご注意ください。
honto.jp/netstore/pd-book_3268

荒木あかねの長編作品は全然恋愛要素がなく、付き合っているのかと尋ねられた主人公たちがばっさり一刀両断するのがすがすがしいです。
リアリティはともかくとして、恋愛や血縁以外の絆でかたく結ばれた家族やチームが複数出てくるのも個人的には嬉しいところ。

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