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“Murder By Pixel: Crime and Responsibility in the Digital Darkness” by S.L. Huang

clarkesworldmagazine.com/huang
ヒューゴー賞ノヴェレット部門候補作。
舞台:ほぼ現代。

あらすじ:
語り手はジャーナリスト。過去の犯罪や不品行を謎のデジタル・ストーカー「シルヴィ」に暴かれ、責められ続けて自死に追いこまれる連続事件を追っている。
恐るべき「シルヴィ」の正体は、大規模言語モデル(LLM)のAIと推定された。だが調査を進めると「シルヴィ」に救われ、支援窓口に繋いでもらった女性たちも次々見つかったのだった。
現にオンラインハラスメントが深刻にも関わらず、各SNSが悪質な投稿を野放しにしているからシルヴィが猛威をふるえるという結論で締めくくられる。問題は人間にあり。

感想:AIその他IT周辺の問題点を総ざらいし、先行事例の豊富なリンクと共に伝える記事風の小説。MicrosoftのチャットボットのTayや女子高生AIりんなも紹介されていた。
丁寧で明晰な現状説明&警鐘だが、少し先の未来にも踏みこんでほしかった。テッド・チャンの「偽りのない事実、偽りのない気持ち」や「予期される未来」を彷彿とさせる。

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