ひるましごとをさぼって職場がある町を散歩した。その帰りに職場の近くにしらない住宅地をみつけた。ふるいほうのたてものをみると、昭和40から50ねんだいに分譲されたようだ。なかを軽四1台がはいってくるとあるくひとは立ちどまってやりすごさなければならないくらいの細い道がまっすぐとおる。工事がくりかえされたせいで路面はでこぼこしてあるきづらい。北の職場にむかっていたら、十字路にでた。そのみぎおくの隅だけあたらしくできたせまい公園だ。道に面した花壇にめづらしい派手な花がさいているのをみつけて写真にとった。
職場にもどって会社のひとに花の写真をみせたら、上司が気に入ってじぶんも見にいきたいから近所なんだったらすぐ行ってまわりの様子がわかる写真を何まいかとってきてくれとたのんできた。それでまたあわてて外にでた。
さっきの散歩の行きにあるいた川の土手の道をみなみへむかい、とちゅうで西にまがれば目あての公園へ出られるだろう。それで適当なところで土手から下りた。
その後ふりかえるとあとから職場のなかよしの2人がおいかけてさっき下りたかどを下りてくるのをみつけた。すこしいじわるにかんがえて、いまは場所をしられないほうがよさそうだと遠まわりし、そばのショッピングセンターをつかって2人をまいた。
かなりながいだらだら坂のスロープをとちゅうまで上がったところで、街道とのあいだにある建物の1階がおおきくあいていて、そこから明かりがでているのが目にはいる。なかで輪転機が回っている。新聞屋だ。聞いたはなしだとこのじかんは編集部であす朝刊の紙面はもうできあがっているもののまだ締切まえで、おおきなニュースが直前にとびこんでこないか待っている段階だったはずだ。配達店であんなにたくさん刷って大丈夫なのか? といぶかしくのぞきこんだら目がさめた。