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きっと67とちび6の茶バネ小話 

「はっ!」

その声にアルウェスもちびロックマンも顔を上げる。壁には茶色い虫が触覚を揺らしていた。アルウェスは立ち上がり手にしていた新聞を、ナナリーは自分の履いていたスリッパを手にする。が。

ジュッ

ちびロックマンの目から赤い光線のようなものが発射され、それは壁に黒い跡を残すのみとなっていた。それすら小さな手が振られて綺麗に消える。

「ありがとう」
「ぽぽ」
「でも、それ以上高温の魔法は使わないで」
「ぽ?」
「火災報知器が作動するかもしれないから」

ちびロックマンはそれが何かわからず首を傾げる。

「火事を事前に防ぐ物だよ。それが作動すると面倒なことになるから」
「ぽ、ぽぽる」

ちびロックマンが頷く横で「一家に一台どら……」と言う妻の口をアルウェスの手が塞いだ。

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