すっぱなちび6
ナナリーが差し出す赤い実を見て、ちびロックマンは首を傾げた。
「これを食べるのよ」
何かもわからないがナナリーが食べろというなら毒でも食べるので、ちびロックマンはすんなり口に入れた。すっぱかった。
「なんで梅干食べたのにスッパマンな口にならないのよ!」
「???」
何故か怒り出したので困り、ちびロックマンはナナリーの手をさづる。
「こういう口になるの」
ナナリーの唇がすぼまり、ちびロックマンはポッと頬を赤くした。
「ほら、あーん」
当然、ちびロックマンはぱかりと口を開けた。そこにナナリーの指先が梅干を放りこむ。もぐもぐしてから、ちびロックマンも唇をきゅっとすぼめた。
「いい?アンタはスッパマンじゃないとダメだから!」
何が言いたいのかわからなくて、ちびロックマンはこてんと首を傾げた。