久生十蘭「電車移住者」読んだ。空襲で家と家族を失った人々が使われなくなった電車の中で共同生活を送る話。空襲による火災から逃げる切羽詰まった場面で、無駄に数式がなんやら化学式がなんやらと衒学的に書く様は滑稽で可笑しいが、でも確かに混乱してる時って頭の中で変な回路がつながる事あるよねと思う。数ヶ月前に読んだ大坪砂男「天狗」もただの逆恨みからの殺意を突飛な論理で殺しの正当化に繋げる場面があって、こういう変な論理が出て来る小説もっと読みたいなと思っていたので出会えて嬉しい。

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移動手段の中に住む話というと韓松の「潜水艇」もそうだった

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