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もう10年以上前にとある文芸評論家のひとが参加する飲み会にたまたま混ざったときに、まあまあ人数いたんで私はちいさいグループでBLの話してたんですけども、なぜか文芸評論家の人がその話を聴きに来て、腐女子文化（歴史的表現）は興味深いけれども、ぼくら中年の男たちは過去に少女漫画文化に土足で踏み込んで掻き回しちゃったことがあるから、オリエンタリズムに留めています、って言ったんだよ。
わたしはアホなのでオリエンタリズムってなんなのか知らず、なんですか？ ってきいたら、西洋文明から東方文化を見るとき、美しいなあに留めて掘り下げないことですって言ったんだよね。
でもうちに帰って調べたらオリエンタリズムって、そういう「だけ」の用語じゃないですよね。
あー馬鹿にされたんだと思ったし、そいつTwitterでめちゃくちゃアンチフェミのバカみたいな主張までRTしてて、暇アノンみたいなやつ。そこそこに評価されてる文芸評論家だから、彼の態度によって安心してミソジニーを発露させる人たちも出てきちゃうわけね。
わたしはBLの、当時流行りはじめのオメガバースとか、そのもとになった米国産MLのバンパイアものとか、狼男モノの話をしていて、邦訳がないから頑張ってKindleで原書読んだりしてたわけですよ、そういう話に興味はないけど、ああー馬鹿が混ざってるよと馬鹿にしにはくるんだな〜べつにこちとらプロの作家でも評論家でもないんだし、オリエンタリズムと洒落込まずに無視すればいいじゃん。でも無視できない、その「無視できなさ」は、くだんの評論家さんの内的なモノであって、わたしに関係ないんだよな。関係ないのに馬鹿にしてスッキリするツールに使われてほんと胸糞悪い記憶なんだけども。
少女漫画文化を掻き回して台無しにしたとかいってたのも、ほんと傲慢で、べつにかき回されてないし少女漫画は今でも普通に面白いですから。