今日は『モネ 連作の情景』展を観てきました。
モネ若かりし頃の作品や印象主義初期の作品も展示されていたものの、どちらかというと晩年となる「チャリングクロス駅」以降の作品が好きだなと思う。ちょうどその頃にモネは白内障が進行し始めたらしい。
何度か書いているけど、印象派が物の輪郭や色ではなく光を描こうとした(とされる)芸術であることと、モネなど代表的な画家に眼病を患っていた人物が多いこと、無関係ではないはず。私自身が目を患ってから、印象派の作品を観るたびに「ああ作者には本当にこう見えていたんだろうなぁ」としみじみ思うようになった。
昨年から印象派が楽しくなってきて、ずっと「睡蓮」が観たいな〜と思っていたから、今回実物をじっくり観られて良かった!
視界の中で色が混ざって、作品から離れて観なくとも水面が揺れているようだった。印象派と呼ばれているけど、晴眼者じゃない私にとってはこっち方が自分の視界に近く、むしろ写実的だとさえ感じる。モネも画風というより「見たまま」を描き続けた結果なんじゃないかな。
これまで印象派というかモネは色々と観てはいるものの(パリでも実物を観た)、そこまで好みではなかったのだけど、今はかなり好き。水面が、花が、空が、こう見えるなら、眼病の進行も悪いもんじゃないのかもなと思えるので。