周極流の終わりと共に多くの種は絶滅したが、氷の巣穴を作り、ある程度塩分の変化にも耐えることができたボウズハゲギスは、淡水域への進出ができた
さながら、かつてノトセニア亜目のシューダフィリティス属が、オーストラリアの淡水域に進出していた、そのグループのポテンシャルを活かしたものと言えるだろう
今では海水域において進化したクサウオ類に追われ、一部の深海性種が残るのみになったノトセニア類だが、淡水域は彼らの楽園となっている
ネオノトセニア類は分化の結果大型の捕食者から植食者、同じく淡水域に進出したヨコエビを食べる種まで千差万別に適応放散を起こしており、湖で独自の進化を遂げている種も多い
彼らの繁栄は数千万年後、南極大陸が他の大陸と衝突し、そのニッチを他大陸産の魚類に奪われるまで続くこととなる