ねえねえ、すごいものが見えるの!
ハバタクカミが大はしゃぎしていて、その向こうの方角の風景を一緒に眺めた。
水平線を覆うように広がる山、木々が豊かに育つ大地。
古代ポケモンが覚えている風景は、このように自然が豊かでない、荒涼とした土地であったのか。
あるいはポケモンの記憶すらも、現在において喚び出された先であるパルデアの大穴の風景が塗り替えてしまったのか。
ハバタクカミにとって何がすごいのか、聞いてみるのは野暮ったい気がした。
でも、小高い丘の上で眺めた雄大な自然は、言葉で表すことはとても難しいのだけど、確かに吸い込まれそうで、自分はただ孤独な世界の一部である不思議な感覚を覚えさせてくれる。確かに「すごい」風景に間違いはないのだと思った。
…うん、この気持ちを忘れないように、セルフィーでも撮っちゃおう。