[幌メモ その30]
M・W・クレイヴン『ブラックサマーの殺人』ハヤカワ・ミステリ文庫
[訳] 東野さやか
〈ワシントン・ポー〉シリーズ第2作目。刑事・ポーがカンブリア州警察時代手掛けた最後の重大事件、エリザベス・キートン事件。ポーの捜査が発端で殺人容疑で刑務所に送られたジャレド・キートンが6年後の今、自ら無実の証拠を提示し、冤罪を主張した。
📚 夏に読もうと楽しみにしていた作品 ☺️ 嘗て刑務所に送った相手から突きつけられた反論の余地のない冤罪を示す証拠たち。窮地に立たされるポー。彼を救うべく動くチーム。執念から導かれた一筋の光。暴風雨の中で知る、真相。
……なんでしょう、身の毛立つ悍ましい物語 🥶 なのに読まずにはいられない。
📚 私は猟奇的な事件とか不得手で海外ミステリを良く読んでいる今でも苦手なのですが……思うに、主人公チームを筆頭として各登場人物の魅力的な造形と良く練られた構成、何より事件自体の描き方の上手さとバランスの賜物でしょうか 🤔 作家さんの書き方一つでこうも夢中に読めるのか、という作品でした ☺️
読了日 2022年7月16日
[追記] 新作『デザートラットの殺人』、書影を見ました……というか発売されてるんですね……え?『グレイラットの殺人』?