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『鈴木いづみ語録』などはなぜか3回購入し決まった箇所をくりかえし読んだりしてきたのだが、この自伝的長編についてはいまは感想として散文化できそうにはない。ぼんやりといま考えているのは、むしろ「女と女の世の中」のこと。The New York Times書評では英訳SF短篇集がル=グィンと関連づけて論じられていたりするが、個人的にはかならずしも大文字の文学として捉えなくてもいい、とも思っている。「女と女の世の中」は、男の子が出てくるシーンがとても印象的。鍾愛する、マーガレット・セントクレア「街角の女神」「地球のワイン」のような、夢見がちな(ほとんど)ふつうの女の子が夜も更けて自分の手帖に書き始め書き上げたような、満月の夜の夢の残り香をお裾分けしてくれるような、小粒なるものだけが発散するアンビアンスがだいすきなのだ。

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