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海外文学の選書眼ということでは畏怖してやまない知人のひとりと地方都市で会う。十代中頃にはもうジェイムズ・ブランチ・キャベルSomething About Eveを原書で読んでいるみたいな恐ろしい人。新幹線と私鉄に乗り継ぎ数時間ほど、駅で落ち合ったのは夜も更けた頃。

完全に話を合わせてもらうしか仕方がないのだけど、おたがいが読んでいてかつ肯定的な感想を交わした書物――ラッセル・ホーバン『ボアズ=ヤキンのライオン』、ケイト・ウイルヘルム『杜松の時』、ピーター・S・ビーグル、ジョルジュ・マンガネッリ「虚偽の王国」、アンナ・カヴァン、ジョイス・マンスール、伊良子清白『孔雀船』など。(つづく)

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