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ジョー・ヒルの『二十世紀の幽霊』再読して泣いてた。ディズニーのファンタジアの一場面を観ながら戦争で死んだ兄と映画館の中で若くして亡くなった女性の儚い運命を思い起こす一節が胸に迫って何度読んでも泣く、「若者の物語、若く健康な肉体の物語、穴だらけにされて、血管からあふれる血とともに命までも流れ出ていった肉体の物語にして、ひとつの野心も達成できなかった若者の物語だ」
映画を観るときに、自分の生きる世界とは全然別の世界が描かれているのにそこに自身の生、身近な誰かの運命を重ねてしまう感覚が活写されていてたまらない気持ちになるのと、映画館で亡くなった女性の幽霊がやがてミューズとなり、映画に携わる人々の運命を変えていく結末が悲しくもハッピーエンドにも思えて大好きな短編。ハーパー・ブックス『ブラック・フォン』収録。ブラック・フォンはスコット・デリクソン監督の映画も良かった。
お父さんのスティーブン・キングと同じジャンルで活動するの、凄く勇気がいったんじゃないかと思うんだけど、お父さんとはまた違ったストーリーテリングのうまさがあって、小説家という職業を選んでくれてありがとうございますの気持ちです。

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