韓国の戒厳令公布と解除の経緯——2時間半のクーデターは、とても印象深かった。民主主義という価値あるものを、軍の暴力に屈せず、大勢の人々が守った。
ネット界隈に蔓延する「価値なんか相対的だよね」「事実なんかフェイク言説で上書き可能だよね」という冷笑的・虚無的なムードを吹き飛ばす、生身の人間の真剣さ、誠実さの力。
平和、人権、民主主義、法の支配——いずれも、人工の概念。ハラリによれば人の頭の中だけにある「フィクション」。いっぽうそれらは私たちが選び取った社会の最重要インフラでもある。
だからこそ、その価値を「不断の努力」で守り続ける必要があるわけだ。
銃口を前にしても屈しなかった人々に拍手。