半導体、AI、大きなお金に関するお話。
Metaのヴァイスプレジデント兼チーフAIサイエンティストであるヤン・ルカンは、MetaはAIトレーニングのためGPUに$30B(300億ドル、1ドル154円換算で4兆6000億円相当)を費やしたと発言。
https://twitter.com/emollick/status/1786213463456448900
元ポストには「これはアポロ計画を上回る」と書かれている。だが引用ポストが示す文献によれば、この数字はマンハッタン計画の$22Bを上回るが、アポロ計画の$98Bには及ばない(数字は2008年のドル価値で換算)。
なお、どの金額も、最近Appleが発表した$110B(1100億ドル、17兆円相当)の自社株買いに及ばない。
感想:
資本市場には極端に大きな額面のマネーが集まる。これらマネーは政府や企業の信用を示す数字の集まりにすぎない。マネーの価値を人が信じている間は、マネーは価値を持つ。
巨額のマネーは資本市場の内側をぐるぐる回って増え続け、その一部が不動産投資や半導体工場への投資などの形を取って現実世界に流れ込む。
マネーの価値を支えるのは信用という虚構だ。サイクルのどこかで信用が失われると大惨事が起きる。今の経済学はバブルをうまく判定できないらしい。だいじょうぶなのかな、という素朴な疑問はある。