最近思っていること。人権(human rights)とは、過去2000年以上にわたり哲学者らが議論してきた規範倫理学の一つの合意点でもあるわけです。
しかし、世の中では人権を故意に無視した議論が、まだまだはびこっています。哲学の専門家の間ですら。例えば功利的な利他主義のマッカスキルもその一人です。
人権を否定する「逆張り」の理屈は、一部にウケがいい。しかしながら、文明の持続的な発展を考えるなら、人権を基礎にしつつ、「正義のアイデア」をどれだけ堅牢に築けるか、が問われているのではないかなと思っています。
ちなみに「正義のアイデア」以降の言い回しは、アマルティア・センの言葉の引用です。