Lenski, Gerhard E. (1956) “Social Participation and Status Crystallization,” American Sociological Review, Vol.21, No.4, pp.458-64.

「地位の結晶化が乏しい人々は、社会の中で曖昧な位置をーー社会的相互作用の通常の行程において多くの不愉快な経験をさせられそうな位置を占める。そのような人々の間で明らかな、政治的リベラリズム・バイアスへの傾向は、そうした経験への反応として解釈された。…そのような人々は、リベラルな政治運動を支持することにより、しばしば自らの困難の源泉と見るようになった現存の社会秩序を変えようとする。そのような運動を支持することにより、彼らはまた、社会における影響力のある階級のメンバーのーーしばしば自分をかき乱す経験の直接の源泉であるかもしれない人々のーー社会的ポジションを掘り崩そうとする」pp.458-9.

《現在の問題》
「<地位結晶化の程度が低い人々はその他の人々よりも、相互作用過程においてかき乱される経験にさらされやすく、社会的相互作用の報酬パターンを確立する上でより大きな困難に遭いそうである>」p.459.

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3つの二次的な仮説ーー
「<撤退と回避仮説>…もしネガティブに制裁されるか、あるいは報われない行動の頻度が下がる傾向にあるなら…そしてもし低い地位結晶化は個人間関係の領域における報酬の否定と結びつくなら、結晶化の乏しい人々は社会的交換(intercourse)から撤退するか、あるいはそれを回避するだろうと予想されよう」p.459.

「1. 結晶化の低い反応者は、結晶化の高い反応者よりも、自発的な関係にはしばしば参加しない」p.460.

「<部分的撤退仮説>…いろいろな理由により、乏しい結晶化への反応者の何人かは、この領域における活発な参加者の間にも見られる」p.460.

「2. 不活発になった長期にわたる自発的なつながりの比率は、結晶化の乏しい人たちの間で、その他の人々よりも大きくなる」p.460.

「<動機づけ仮説>…
3. 結晶化の乏しい地位を持つ人々は、他の人々に特徴的なよりもしばしば、<非社交的>な動機づけによって自発的なつながりを確立・維持する方向に向かい、<社交的>な動機づけによることはより少ない」pp.460-1.

①撤退・回避仮説が立証…社会的に孤立した人は、低い結晶化カテゴリーに多い。pp.461-2.

②部分的撤退仮説も立証…不活発なメンバーは低い地位結晶化の人々に多い。5年後のドロップアウト率は他の人々に比べ2倍以上。pp.462-3.

③動機づけ仮説も立証…結晶化の乏しい地位を持つ人々は、他の人々よりも、社交的な動機づけをはるかに報告しにくかった。p.463.

《要約と議論》
「行動の少なくとも2つの重要な領域における有意な差が、地位結晶化の程度の<全体的>な差とリンクしている」p.464.

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