ストーリーネタバレのため伏せます。
「差別・排除の無い楽園を目指す」という理想と、「信頼する仲間を傷つけるな」という義憤がどちらも「執念」という言葉で「同じもの」だと結ばれるのが、脚本が巧くて最高でしたね。
「人々が尊厳ある暮らしができるように」という理念、信念自体は否定しないが、しかし、成就を目指す道のりで暴力に晒され傷つけられた者たちの存在があることを軽んじるな、理想の名の下で彼人らの『傷』を無視するなという力強いメッセージにかなりぐっと来た。
マクロとミクロの重なり合いがうまい、本当にうまい。
サンクタではないフィアメッタが、サンクタの友人たちのために「絶対に許さない!」と一歩も引かないところも良かったね……。
ストーリーを読み終わった後、パウロ・コエーリョの『星の巡礼』という物語のことを思い出した。