現パロ 庄鉢
「先輩!」庄左ヱ門の声と防犯ブザーの音に弾かれるように三郎は冷静さを取り戻した。男が僅かに怯んだのもあって、握られていた手と掴まれた肩を渾身の力で振り払い、庄左ヱ門の手を取って公園から飛び出した。無我夢中で人通りのある大通りまで走り続け、ようやく立ち止まった。荒れた息を整えようと、思わず膝に手をつく。庄左ヱ門も肩で息をして三郎を見ている。「庄ちゃん」と口にした声が震えていた。あんなに走ったせいだ、と思いたかった。膝についた手も震えていた。「大丈夫?」自分がかけてやりたかった言葉が、小さな後輩の口から出てくる。なんとも答えられなくて、三郎は俯いた顔をあげられなかった。
無力だ、と思った。どうしようもなく、怖かった。
現パロ 庄鉢
この後庄左ヱ門の担任の土井先生と三郎の担任の木下先生が出てきてなんやかんやあって三郎は転校して2人は離れ離れになりいつか未来に再会してハッピーエンドになる