北山猛邦「オルゴーリェンヌ」(創元推理文庫)を読んだ。
http://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488419165
検閲官に追われる少女と出会ったクリスは、再会した少年検閲官エノと共に、少女が追われる原因である〈小道具〉を探し求めて孤島の洋館に向かう。そこで待ち受けていたのは、洋館に住むオルゴール職人たちを襲う連続不可能殺人だった! 先に到着していたもう一人の少年検閲官の支配下に置かれた場所で、三人は犯人を突き止めるべく、トリックの解明に挑む。
(あらすじから引用)
面白かった。
これぞ北山猛邦という様な物理トリックの応酬にお腹いっぱいで大変満足です。トリックの他には終末的な世界観を下地として、余韻を上手く残す終わり方が切ない物語でとても魅力的でした。
序章の過去のオルゴール職人の話から、中〜終盤までのガジェットと少女を巡る殺人事件に怒涛の二転三転もする解決編で息もつかせぬまま読み進めることができて良かった。
実は完全にリサーチ不足でシリーズ一作目を読まずに今巻を読んでしまった為、近々で「少年検閲官」の方は読みたいなぁ……