市川哲也「名探偵の証明 密室館殺人事件」(創元推理文庫)を読んだ。
http://www.tsogen.co.jp/sp/isbn/9784488465148
今作も面白かった〜😊
蜜柑花子シリーズ2作目、気がつくと"密室館"という館にミステリ作家・拝島登美恵によって男女8名が監禁され、その中には、若き名探偵・蜜柑花子もいた。4日間のうちに、これから館内で起こる殺人のトリックを解明できれば解放する、と拝島が宣言する中次々と殺人は起きて行く……
序盤はこのシリーズの特徴である"名探偵"という舞台装置が現実にもいることを絡めた名探偵論のミステリになっていて、そこも良かったです
後半の要となるトリックについても、ミステリ作家が考えた奇想天外なトリックというハリボテと"現実"だからこそ起こり得ないみたいな背反的な部分がハウダニットを分かりづらくしていたのが好印象、上手いと思いました
オチも幾重にも重なっており、主軸である「現実に存在する名探偵」からブレずの結末でかなり面白かった、次の完結編もとても楽しみです