終電で帰ってきたところに「これを、買おうと思うんだけど!」とテレビ画面を指差される気持ちはちょっと言葉にし難かった。それは、おおいいね買ったらええやん!で解放されないからであり、電話で買うならすぐにでも自ら掛ければいい話であり、ネットで買うなら本人にはすぐにできないということであり、すると私が、私には必要のないサイトにアカウント登録せねばならないということであり、そうするとこの商品ほんとにいいモノなんか?と原点に立ち返るなどするものであり、横で聞いている家族も黙っているのみであり、なんでこの黙ってる人間に、今日休みだった人間に言わない?であり、ひっくるめて、
「いまわたしすごく、こんなにつかれて帰ってきたのに?今?」
という……………