食品アレルギーへの対応要望がこの10年で爆増した。
アレルギーの認知度が上がった、アレルギーを持つ人が増えた、要因は一つではなくて、たぶん正解はない。食べ物のアレルギーがある方、また家族の方の苦労は察するに余りあるし、多様性にも一定の理解を心に置いた上で言いたい。
変更を依頼する人に、申し訳ないとは決して思って欲しくない。でも「とりあえずアレルギーって言っておけば大丈夫だろ」という丸投げ感が伝わってくると心底うんざりする。
大丈夫じゃない。
用意しているメニューを変えるのはそれなりの負担がかかる。間違わぬようにと調理人もサービスも緊張しているし、金額内でできるものでもより時間がかかることもあるし別注しなければならないものもあるかもしれない。作る人は、そのためにボリュームが目減りしないよう気を遣っている。
この店でなら頼めるんじゃないかという信用だと置き換えればうれしいのかもしれない。
でも信用してくれるなら、その信用はちゃんと言葉に変えて欲しい。こちらが確認しておきたいことをおざなりにせず、せめてきちんと答えてほしい。仮にちょっと聞きにくい、接待相手のことであってもきちんと確認してほしい。
「あー、あんまりよく聞いてなくてそこまでは知らないんだよね」の無責任を、こちらはどう受け止めたらいいのか。