眠る前に不安な気分になります。理性の部分からとろりと眠りかけていって、原始的な脳がやいやいと責め立てたり不安を煽ったりします。彼らは言葉をうまく発しないので、こちらも宥められません。
眠るしかないのです。逃避のスマホを伏せて、静けさと真暗の不安に耐えながら眠りを待ちます。視覚聴覚情報の入力がなく暇だからといって、思索を試みると、その隙だらけの脳に不安や怒りや恥ずかしさや、とにかく嫌な思考が流入してきます。
最近は、お香を炊くか、ラジオのニュースの聴き逃し放送を流して眠りについています。夜に聞く朝の時間帯のニュースは適度に明るく淡々として、この世への信頼を支えてくれる声音をしています。
そして、ねこちゃんのぬいぐるみを撫でて、ふわふわだね、あたたかいね、かわいらしい形をしているねと褒め称えます。抱きしめて、頬ずりします。魂の入っていないねこですが、無責任に私の愛と依存を受け止めてくれます。ねこがふわふわでよかったです。脳の原始的な部位には、やはりプリミティブなあたたかさ柔らかさがよく聞きます。
あなたにもねこちゃんがふわふわしていますように。おやすみなさい。