趣味嗜好は一つの小道具にすぎない。道具なら道具として扱わないと。つまりドラマは道具の外側で行われるのであって、道具の中にドラマがあるわけじゃない。
そんな趣味嗜好を持って顔向けできるわけないじゃないか、に対して、いえ、顔向けするに決まってるじゃないですか、でもない。だって恥ずかしいんだから。でも恥ずかしいのは普通のことでは?あなた自分の性的嗜好は恥ずかしいでしょう?恥ずかしいからそれを一部でも分かち合えたら嬉しいんだ。
つまり顔向けしたい人には顔向けし、別に顔向けする必要がない人にはしない。これは誰だってやっていることです。普通のことだ。
顔がいくつもあって誰でも向けることができるならドラマになるのかもしれない。でも現実の趣味嗜好の顔はひとつしかない。