8月19日から東京・渋谷のユーロスペースで上映される、『ウルリケ・オッティンガー「ベルリン三部作」』の作品の一つである、『フリーク・オルランド』について書きました。以前『かわいいウルフ』制作時に観たときの感想(もう4年近く前……)から様々な見方の変化があり、自分のためにも記録しておきたいなと思い書いた文章です。関東圏にお住まいの方はぜひ映画を観てほしいです!!!
ややこしさと強靭さ――『フリーク・オルランド』を観て考えたこと https://kaikyosha.net/blog/2023/08/12/freak-orlando.html
キム・スタンリー・ロビンスン「ラッキー・ストライク」(SFマガジン1996年9月号/後藤安彦訳)読んだ。
史実では広島に原子爆弾を投下したエノラ・ゲイが事故により大破し、代わりとしてラッキー・ストライク号が任務に当たることになった。爆撃手を命じられた主人公は、悪夢を見る。原子爆弾を投下されたあとの、地上の地獄のような惨劇を。
彼は機上で苦悶した末、投下のタイミングをずらしてしまう。原子爆弾は広島市街を逸れ、人のいない森へと落ちる。これがデモンストレーションとなり、原子爆弾は犠牲を出さないまま、戦争は終結へと向かう。しかし主人公は、反逆罪で銃殺刑を下される。
彼は、その後彼の名を冠する団体を中心とし、核廃絶を達成する未来を見ることのないまま、処刑されてしまう。だが、彼は間違いなく英雄となったのだ。
一種の改変歴史もの。ともすれば自己正当化されてしまいがちなアメリカの原子爆弾投下に対する価値観のなかで、一石を投じた反戦テーマの作品であり、この時期にこそ読まれるべき名作。
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Instagramでの連載エッセイをブログに転載しました。今回は「はじめに」と「連載(1)~(3)」のまとめです。
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病弱な作家でライター