「ワールドエンド」を見た
ロシア映画なのかな
エンタメに寄りがちな脚本をただストイックに「人間は殺す生き物」というテーマに忠実に描ききった手堅い滅亡SF
正直エイリアンの最近のシリーズとテーマが似てるけど、こっちのが断然面白いと思いました
最初の方はちょっとまとまりきれてないんだけど、最後の方は怒涛
まさかの展開でラストは微妙な希望っぽいものをほんの髪の毛の千分の一とかそういうレベルにかすかに残すんだけど、まあ残念ながら
人間はそんなんじゃないって人間はもうわかってしまったから……
ガザを見たらわかった この映画のテーマはすごく真剣に「人間という邪悪」を真正面から描いた、って感じ何だと思う でも、まだ甘い 全然甘い
人間を楽観視しすぎ 人間に希望を持ちすぎ 人間を美化しすぎ
というような、今の時代だからこそしみじみと重い、みたいなのがリアルだったな
これは「ザ・クリエイター 創造者」にもあって、あれは機械と人間の戦いのように偽装して結局は「白人文化が正しいように今まで見えていたでしょう? 違うんですよ、有色人種たちも人間なんですよ」ってのをイスラエル側であるディズニーの規制コードにぎりぎり触れないように機械に変えて描いているんだけども、結局有色人種側を美しくしてしまってるのは確かで……
結局、制作者は人間を信じたいんだな、というのをしみじみ感じる
信じたい、信じている、きっと自分たちは正しい道を最終的には選べるはずだ、と思ってる
それを「子ども」という存在に託すのも、まあ社会的強者としての、おじさんならではの感性なのかもしれないけど、それが出産が我がことでないものの「男としての善性の表現」なのだろうなとも思う
面白かったけど、時代が時代なだけに嫌な冷め方をしてしまった作品だった
本当に心底嫌なものだな……